改札を出る。
たくさん人たちが傘を持って立っている。
あぁ、誰かのお迎えかぁ・・・
愛しい誰かのお迎えかぁ・・
・・ってことは、
雨なんか。??
と、駅の南口やらを出る。
しゃーと、ぶち、無防備な自分に雨粒が降りかかる。
わりと、弱シャワーなみに。
え?
まじ、そんな降ってるかなぁと、
キャップ越しに、水銀燈を見上げる。
降ってるわ。
きらきらキラキラと。
あの、
産卵をするために川をのぼるシャケの群れのように、
テレビでよく観るその群れのとは逆な様相に、
上から下へと綺麗に規律正しく降っている。
綺麗じゃねーか。。。
と、立ち止まる・・的な自分。
あぁ、6月だなぁと・・と思う。
梅雨の季節。
なんだか、バリ・・予想だに降られて、濡れて、
気持ち良い。
上等・・。
今日は濡れて帰るよー。
傘なんていつもないし。準備してないし。
現実においても、こうした日常においても、生き方においても、
いらね・・・傘なんていらね・・と思ってる自分に正しく、
濡れて帰ろう。
月は見えないあっちで笑ってるだろうか。
罪は見えないあっちで、今日のところは無罪放免って許してくれてるだろうか。
なんていい夜だ。
「なんて日だ!」ってわめいてるあのギャグの人の真逆。
なんていい日だ。
おやすみなさい。
ぜんぶな世界。